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良本を読んだ読後感。映画『8番出口』

  • 執筆者の写真: Satoru Miura
    Satoru Miura
  • 11月4日
  • 読了時間: 2分

─ 正直、期待していませんでした

映画『8番出口』を観てきました。

正直に言うと、映画化を知ったときはあまり興味が湧きませんでした。もともと同名のゲームを遊んだことがあり、「あれが映画になっても……」という先入観があったからです。

ところが、あるラジオ番組で、同じように期待していなかった人が「観てよかった」と話していたのを聞き、近所の映画館へ行ってきました。


─ 静かに決まる結末

観終わっての率直な感想は、「小説のような心地よい読後感」でした。

繰り返されるシーンやループの演出が、小説的な味わいを持ちつつ、単なる不気味さに終わらない“含み”を持っています。

ラストシーンは派手ではありませんが、全体を通して積み上げてきたテーマが静かに結実しており、深く残る余韻がありました。


─ じわじわ来る

ゲーム原作の映画というと、アクション重視やキャスティングに寄りがちですが、この作品は原作の設定をうまく活かしている印象でした。

場面の繰り返しと、その中で少しずつ浮かび上がってくる違和感や示唆。それらが重なり、まるで短編小説を読んだあとのような静かな感動がありました。


─ 観てよかった

深く考察して答えを見つける映画ではありません。

感想を誰かに言いたいと思える良作でした。



良本を読んだ読後感。映画『8番出口』(オリジナルソング)Satoru Miura

歌詞を見る

たいして 期待もしてなかった

街のざわめきに まぎれていた

けれど ふと 踏み入れた 映画館で

静かに 時間が ずれはじめた


8番出口を 抜けた先に

言葉にならない 夜がある

答えよりも 深い よどみの中で

静かな 結末が 咲く


同じ階段を 上っているのに

足音の色が 違っていた

繰り返す日々の 光と影が

ひとつの 物語を 紡いでいた


8番出口を 抜けた先に

やわらかな 読後感が 残る

誰も知らない 夜の隅で

僕はそっと「観てよかった」と つぶやく


動かない 時景のように

ひとつの仕草が 心を打つ

選択でも 解説でもなく

ただ 静けさの形が 浮かんでいた


じわじわと 心臓が 温まる

静かな 結晶のように

響くのは 誰の声でもない

同じ世界を 違う目で見る


8番出口を 抜けた先で

すべてが 元に戻る前に

本を閉じた あとの夜のように

僕の中で 結末が 生きている


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